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MIYAコメント
 僕はこれまで8回ばかりブラジルに行ってまして、去年から今年にかけてはレコーディングのために4回行ってます。サルヴァドールのカルリーニョス・ブラウンというアーティストと一緒に作品を作りたくて、97年3月に会いに行ったんです。「一緒にやろう、僕がアジア的なメロディを作るんでぜひ詞を付けて、サルヴァドールのアーティストと3曲ぐらい録ろう」という話をしました。7月にはスイスのモントルー・ジャズフェスティバルで偶然会いまして、そのときにまた「一緒にやろうね」っていう話をしていました。
カルリーニョスと  12月半ばにサルヴァドールに行って、カルリーニョスと、彼がいつも一緒にやってるアーティストたちと3曲録って、それから次にリオに行って、マルコス・スザーノというパーカッショニストと、レニーニやペドロ・ルイス、ビヂ、彼はサンパウロのプロデューサーなんですがリオに来てくれて7曲録って、1月半ばに完成して日本に戻ってきました。
 カルリーニョス・ブラウンは、変わっていて、難しい男で、気分屋で、人間嫌いで、神出鬼没で、とちょっと神格化された存在になっているなんていうウワサをたまに聞くんですが、実際に会ってみると全然そんなことはなかったですね。街のボスといいますか、彼がジープで走ってると、「ブラウン元気かー」って街の人間がみんな声かけてきて、僕も彼の隣りに乗ってスタジオに行ったときには、何十人もの人が声をかけてきて、女の子は彼の車が横に停まるとキャーキャー言ったりして。そういったのを嫌がるわけではなく、気さくに応えてるんですね。
 彼は自分が稼いだ金でサルヴァドールの生活が豊かでない地域にライブ会場を作って、自分が結成したチンバラーダというバンドで毎週ライブをしたり、学校を作ったりと、自分が生まれ育った街を大切にしたアーティストという印象が強くて立派だなと思いましたね。サルヴァドールのヒーローというか、街の人からもすごく好かれていて、「オラが村が生んだ大将」というところが、僕は街と音楽家の付き合い方として非常にうらやましく、理想的な感じだと思ったものです。

サルヴァドールにて
(宮沢和史談 FM COCOLO「Pais Tropical」2月22日放送分より)
MIYA
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